昔の自分で勝負するような男にだけはなりたくない。
昨夜の内藤大助VSポンサクレック・ウォンジョンカムは、正直エキサイティングな試合では無かったが、お互いが死力を尽くした実に清々しい内容だった。
ぶっちゃけ、内藤選手があのポンサクレックに二度も勝つ(ドローだけどね。)なんて驚きだ。
決して才能に恵まれたボクサーでは無いと思うが、本当に凄い練習をやってきてるんだろう。33歳でフルラウンドを闘える脅威的なスタミナ。彼は努力と根性のチャンピオンだ。
何でもチャンプになった後、100通程のいじめられっ子から手紙を貰ったらしく、(彼が昔いじめられっ子で、いじめられたくないという理由でボクシングを始めたのは有名な話。)その中の一人には、内藤自ら電話をかけて「オレの試合を見ててくれ。」と励ましたりしたらしい。
そんな昨日の試合で解説をしていた鬼塚勝也氏が福岡でボクシングジムをやっているというのは風の噂で知っていたのだが、ちょっと前にTVQでこの鬼塚氏に密着するドキュメント番組が放送された。
まず彼を凄いと思ったのが引退後、敢えて世界チャンプという肩書きが通じない外国に行き、保育園などでアルバイトをし、裸で生きていく為の準備をしたということ。
だからこそ、東京でも無く、生まれ故郷の北九州でも無く、博多の古いビルを手作りで改装しジムを立ち上げた。
しかも驚いたのは本人の口から「世界チャンピオンを育てる為では無く、今の自分と闘うことが出来る人間を育てるジムにする為に作った。」という発言だ。
その言葉通りジムに集まる人達はいじめられっ子や障害者、サラリーマン、主婦、子供達などジャンルを問わない。
さらにはある障害者が弱音を吐いた時にはこう言って怒った。
「おまえ一人だけ苦しいと思うなよ!会社員だって上司から怒鳴られたりしてんだよ!みんな何かと闘ってるんだよ!」
現役時代からいろんなプレッシャーや周囲の雑音と闘ってきたからこその重い言葉だ。彼は人に何と言われようが本当に勝つためのストイックなボクシングをやってきた為、バッシングも少なくなかったのだ。
テレビで最後に昨年のクリスマスパーティーの模様があったのだが、パーティーと言っても日ごろリングに立てないような練習生をリングに上げてお客さんに見てもらうというもの。それでも自分自身と闘ってきて勝利した練習生しかリングに上がる資格はない。決めるのは勿論鬼塚会長だ。45歳の主婦、いじめから勝利した子供、弱音を吐いていた車椅子の男。感動的だった。
そんな鬼塚氏の言葉で最もぐっときたのが
「昔の自分で勝負するような男にだけはなりたくない。」
カッコ良過ぎますぜ。会長。
最近知り合った人が偶然このジム主催のクリスマスパーティーに参加していたというので、話を聞いていたら無性に行ってみたくなり、今日ジムまで行ってみた。
残念ながら閉まっていたのだが、ジムのクールで熱いオーラは無人でもヒリヒリとオレの胸を刺した。
追伸
HAPPY BIRTHDAY MY SON!!





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